映画「異動辞令は音楽隊!」のレビュー・感想

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(※内容について本文で一部言及しています。未視聴の方はご注意下さい。)

評価:☆☆☆☆

 本作品は、2022年に公開された作品です。監督は、内田 英治、主演は阿部 寛です。

 今回も製作にはTBSが製作に加わったようです。映画作品の冒頭には、「TOKYO BROADCASTING SYSTEM」というTBSのロゴが入っています。

 2024年公開の「ラストマイル」の時は、「TBS SPARKLE and TBS PICTURES 」となっていました。この2年で表示形式が変わったのか、配給会社や権利関係の関係もあるかも知れません。

映画について

 映画は、独居老人がアポ電強盗に会う場面から始まります。県警本部で捜査会議が開かれますが、刑事の成瀬 司(阿部 寛さん)は、やる気なさそうな態度を隠そうともしません。成瀬 刑事は刑事一筋30年のベテラン刑事ですが、昔気質というか、昭和の時代の刑事で、同僚の坂本 祥太(礒村 優斗さん)にも、厳しい対応をします。

 成瀬 刑事はかなり強引な捜査をやる性質らしく、捜査会議の班の捜査分担も無視して単独で動こうとします。その手法から同僚からは、”軍曹”とのあだ名で呼ばれています。

 坂本 刑事を伴って、成瀬はかつて特殊詐欺グルーブの受け子だった西田という男の家に令状もなく踏み込んで、聞き込みを始めます。

 成瀬は、幸子(賠償 美津子さん)という母親と二人で暮らしていますが、幸子は認知症を患っているようで、かつての夫か亡くなったことも理解できないようです。成瀬はかつては、佳代という女性と結婚していたようですが、今は離婚しています。

 成瀬には、法子(見上 愛さん)という高校生の一人娘がいるのですが、認知症の祖母を気遣って時々、成瀬の家に訪ねてくれています。しかし、父親の成瀬との仲は険悪なようで、ラインもブロックされています。

そしてある日、成瀬が捜査会議室で若手を指導している時、本部長に呼ばれます。そこで、本部長から告げられたのは、異動辞令でした。異動先は、県警の音楽隊です。これは、ハラスメント対策室に、成瀬から精神的圧迫を感じているという投書があったのが原因だそうです。

 音楽隊は、県警本部からバスで移動しなければ行けない辺鄙な所にありました。音楽隊の建物は、教会の隣にあり、練習場もないような状態で教会の場所を借りて練習しています。どうも、音楽隊の雰囲気は、警察のお荷物的存在のようです。

 この県警の音楽隊は、メンバーは全員が兼務隊員なのでみんな忙しそうです。成瀬の担当パートはパーカッションになりました。

 そうこうしている内にまた県内でアポ電強盗が発生します。成瀬は、音楽隊の練習場を飛び出して、県警本部の捜査会議に乗り込みます。しかし、捜査情報は部外者には教えられないと言われ、自分はもう刑事ではないことを改めて実感します。

 ある日、県内の漁協で音楽隊の県知事も参加した演奏会が開かれます。しかし、演奏は、悲惨なぐらいハチャメチャに失敗してしまいます。音楽隊の雰囲気も険悪になります。

 そんな中、成瀬に老婦人が話しかけ、励ましてくれます。交通機動隊でパーカッションの先輩の広岡(渋川 清彦さん)の話によると、その老婦人はハツさんと言って、警察音楽隊のファンでよく演奏会にも来てくれるようです。

 

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