(※内容について本文で一部言及しています。未読の方はご注意下さい。)
今回の書評は「火車」宮部 みゆき 著 新潮文庫です。書棚を整理していたら昔の本が出てきました。奥付をみると、平成10年(1998年)でした。
最初に読んだ時は、四六版でそれを無くしてしまったので、文庫本を買ったので、最初に読んだのは、1998年よりも前だったと思います。
この小説を読んだ時の衝撃はすごいものがありました。まさしく釘付けになり、次はどうなるのかとページをめくるのがもどかしく感じたのを覚えています。
小説の内容について
本作品の主人公は本間 俊介(ほんま しゅんすけ)という警察官です。警察官ではありますが、別事件の捜査で犯人の模造拳銃で膝を撃たれて、現在療養休職中です。
本間は現在、息子の智(さとる)と二人暮らしです。妻はかつていたのですが、3年前に交通事故の被害者になり亡くなってしまいました。
そんな本間に、親戚の栗坂 和也(くりさか かずや)がある相談を持って来ます。和也の婚約者の関根 彰子(せきね しょうこ)が突然失踪してしまったので、探してくれないかというものでした。
彰子が失踪したのは、以下のような経緯からでした。和也は彰子がクレジットカードを持っていないことを知った和也がクレジットカードの申し込みを勧めます。
和也は銀行員だけあって、系列のクレジットカード会社を彰子に勧めます。しかし、クレジットカード会社の審査結果は、彰子に自己破産の過去があったために不合格となってしまいました。
和也は彰子にその自己破産についての説明を求めます。彰子は、複雑な事情があるので、説明は後日にさせてほしいと懇願します。
和也はその場では彰子の言い分を聞いて、一度引きますが、数日後に彰子は謎の失踪を遂げます。
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