映画「ソーシャル・ネットワーク」のレビュー・感想

Movies/DVDs

(※内容について本文で一部言及しています。未視聴の方はご注意下さい。)

評価:☆☆☆☆☆

 2010年に公開された(日本では2011年に公開)映画です。監督は、デビッド・フィンチャーで、主演はジェシー・アイゼンバーグです。

 ソーシャル・ネットワーク・サービスのフェイスブック社の創設時を描いた作品です。

 後日、原作とされる「facebook 世界最大のSNSでビル・ゲイツに迫る男」ベン・メズリック 著 青志社を読みましたが、ほぼこの原作本の通りだった記憶があります。

映画の内容について

 2003年の秋にハーバード大学の2年生のマーク・ザッカーバーグ(ジェシー・アイゼンバーグ)は当時付き合っていた彼女でボストン大学の学生のエリカと口論の末、別れてしまいます。その腹いせに彼女の悪口をブログに書き込みます。

 怒りの勢いに任せて、ハーバード大の各寮の学生を紹介するWebサイトをハッキングして、女子学生の写真を取って行きます。そして、新しいWebサイト「ファイスマッシュ」を立ち上げます。

 そこにハッキングしてきて女子学生の写真をそれぞれ1枚ずつ掲載して、二人の女子学生の写真を並べてサイト閲覧者がどちらの女子学生が好みかを人気投票できるWebサイトを公開します。

 「ファイスマッシュ」はハーバードの学生の間で大人気となり、多数の訪問者が閲覧していきます。そしてあまりの訪問者の数が多いので、サーバーが落ちてしまいます。ところが、そのサーバーはハーバード大学が管理するサーバーだったため、ことが大事になりマークは大学の規律委員会にかけられてしまいます。結果は、6ヵ月間の観察処分を受けます。

 おまけに、ハーバード大学の女子学生のほぼ全員から嫌われてしまいます。しかし、捨てる神あれば、拾う神あり。

 2時間で、22,000人の訪問者を集めたWebサイトを作った腕を見込んで、キャメロン・ウィンクルボスとタイラー・ウィンクルボスとディビィア・ナレンドラの3人がマークを自分たちのプロジェクトに勧誘ます。

 3人はファイル・クラブ、「ボーセリアン」のメンバーで、そのクラブの自転車室でプロジェクトの内容を聞かされます。それは、「ハーバード・コネクション」という名の、ソーシャル・ネットワーギング・サービスで、入会資格があるのは、”ハーバード.edu”というメールアドレスを持っているものだけが入れるというSNSです。

 マークは、その申し出を受けて3人が考えている「ハーバード・コネクション」の実装に協力すると答えます。

 その「ハーバード・コネクション」のアイデアを聞いたマークは、自分でSNSを実装しようとします。しかし、サーバーなどをそろえる資金のないマークは友人のエドウァルド・サベリン(アンドリュー・ガーフィールド)に一緒に事業をやろうと誘って資金を出してもらいます。

 マークは、色々と理由をつけてウィンクルボス兄弟やディビアと会うことを避けて、着々と「The Facebook」のコードを書いて、完成に近づいていきます。

 ある日、友人のダスティンから気になる女の子に彼氏がいるのか尋ねられます。そこでマークは、「The Facebook」のメンバー属性に「交際ステータス」を追加することを思いつきます。

 それで「The Facebook」は完成し、ローンチします。ウィンクルボス兄弟から「ハーバード・コネクション」の話をきいてから、42時間で彼らを出し抜いたのでした。しかし、このことが後々に大きな訴訟に発展します。

 ウィンクルボス兄弟とディビアは怒り心頭ですが、キャメロンは訴訟沙汰にはしたくないと言い張ります。ハーバードの紳士は訴訟を起こさないというのが、その理由です。

 ある時、ビル・ゲイツがハーバードで講演している際に、クリスティとアリスというアジア系の学生と知り合いになります。エドゥアルドはクリスティと付き合うことになります。

 マークは、エドゥアルド、クリスティ、アリスとレストランで食事をしていると、そのレストランで偶然元カノのエリカを見つけます。マークはアリスとよりを戻そうと話しかけますが、ひどい別れ方をしたアリスは今も恨みに思ってか、そっけない態度を取ります。

 「The Facebook」はハーバード大では流行っていましたが、他の大学には解放していなかったのでエリカはマークが「The Facebook」の創業者だとは知らないようでした。

 それもあってか、マークは「The Facebook」をボストン大学を含めた他の大学にも広げていきます。

 マークは「The Facebook」のサイト停止警告を無視しての他大学への拡散を知ったウィンクルボス兄弟はさらい激怒します。

 マークは「The Facebook」の大学をアメリカ西海岸まで広げます。さこで、「ナップスター」の創業者のショーン・パーカーが空前「The Facebook」を見て興味を持ちます。

 ウィンクルボス兄弟は、マークが「The Facebook」のアイデアを盗用したことは学生倫理規定に違反するとして、ハーバード大学の学長に訴え出ますが学長は聞く耳を持ちません。

 その後、エドゥアルドの彼女のクリスティがショーン・パーカーとニューヨークで会合をセッティングしてくれて、彼らはショーンと会います。

 そこでは、ショーンの独演会で、彼はマークにシリコンバレーに来るべきだと誘います。さして最後に、会社に対しての最大の貢献をします。サイトの名前の「The Facebook」から「The」を取り、シンプルな「Facebook」にして方が、クールになると提案したのです。

 このあたりの感覚は、我々日本人にとってはなかなか理解しづらいものがありますね。

 マークはその後「Facebook」の拠点をシリコンバレーに移します。偶然、向かいの家にショーンのガールフレンドも越してきて、二人は再開します。その時、エドゥアルドはニューヨークへスポンサー探しに行っていてマークとは疎遠になります。

 ロンドンのテームズ川で各国大学対抗のボートレースが行われます。ウィンクルボス兄弟は競技者として、ディビアはその応援にロンドンへやってきます。ロンドンの地でも「Facebook」が流行していることを知った3人は、彼らのアイデアをマークが盗用したことで一致します。

 シリコンバレーにエドゥアルドが来た際には、「Facebook」にピーター・クイルという、ベンチャー・キャピタルからの出資の話をショーンがまとめてくれていました。エドゥアルドは自分抜きで「Facebook」が成長していきそうに感じて焦りを感じ始めます。

 そして、ついにエドゥアルドは彼が開設した銀行口座を凍結するという強硬手段に打って出ます。

 そうしているうちに、ピーター・ティールから50万ドルの出資をしたもらう話が実現します。そこで一度株主構成を見直すということで、エドゥアルドは新しい契約書にサインさせられます。

 その年の11月ごろ「Facebook」の登録者数が100万人に達するころパーティーがあるというので、またエドゥアルドはシリコンバレーに赴きます。そこで、改めて新しい契約書にサインをもとめられましたが、それはエドゥアルドをだまして、彼の株主比率を0.03%まで希薄化するものでした。

 これで、マークとエドゥアルドは完全に決裂してしまいます。

 その夜、ショーンは100万人に登録を祝ってマリファナパーティをやりますが、警察に現場を押さえられてしまいます。しかし、マークはこのパーティには参加していませんでした。

 映画には描かれていませんでしたが、マークが警察に通報したという風にもとれる描写がされていました。

 供述録取がほぼ終わったころに、マークの弁護士のアソシエイトのマリリン・デルピーと話しをします。このまま民事裁判になると陪審員に不利な印象を持たれて裁判で負けてしまうだろうとのことです。

 訴訟額よりも多くの和解金を払って秘密保持契約を結んだ方がいいとのことです。

 マークはその後、一人会議室に残り、「Facebook」上のエリカのページを見てたたずんでいるところでエンディング・テーマが流れます。

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました