小説「あなたが誰かを殺した」のレビュー・書評

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(※内容について本文で一部言及しています。未読の方はご注意下さい。)

 今回の書評は「あなたが誰かを殺した」東野圭吾 著 講談社刊です。

 今作品は、「加賀恭一郎シリーズ」となっています。加賀恭一郎シリーズとしては、彼ほどの優秀な刑事が日本橋署という所轄署に希望して配属された理由は「祈りの幕が下りる時」で一旦終了したと思っています。

 しかし、加賀恭一郎というキャラクターがかなり魅力的だったのか、その後も「希望の糸」などでシリーズは継続しています。きっと読者からもシリーズ継続の要望が多いのではないでしょうか?

 加賀恭一郎シリーズは、テレビドラマや映画で映像化も多数されています。主演は、阿部寛さんなので今回の作品も読んでいると自然に阿部寛さんのイメージが浮かんできました。

 この作品もいずれ映像化されるのでしょうが、キャストが誰になるのかを想像しながら読むのも面白いと思います。

 最近の東野さんの作品では、章立てされておらず、数字だけで区切られている作品が多い気がします。本作品も数字で区切られています。

小説について

 本作品はこれまでの作品と少し異なる趣があります。表紙を開くとカラーの口絵があり、作品の舞台となった別荘地の地図が描かれています。

 少し本格ミステリーっぽい感じがします。私は、本格ミステリーに限らず、最近のミステリーは文章だけの説明が多く、分かり難いと思っていたので、これはいい試みだと思います。

 8月8日の夏の日、避暑地で夏を過ごそうと4つの別荘に人々が集います。

①高塚邸:高塚 俊策、高塚 桂子、小坂 均、小坂 七海、小坂 海斗
②栗原邸:栗原 正則、栗原 由美子、栗原 朋香
③櫻木邸:櫻木 洋一、櫻木 千鶴、櫻木 理恵、的場 雅也
④山之内家:山之内 静枝、鷲尾 春那、鷲尾 英輔

 4つの別荘の宿泊客がそろったところでバーベキュー・パーティが始まります。バーベキュー・パーティが終わってしばらくしてから、優雅な別荘地は恐ろしい惨劇の見舞われます。

 バーベキュー・パーティに参加していた人たちのうち、5人が殺され、1人が刺されてしまいます。

 高塚邸からは高塚 桂子、栗原邸からは栗原 正則、栗原 由美子の夫婦、山之内邸からは鷲尾 英輔、櫻木邸からは櫻木 洋一が刺殺され、的場 雅也が刺されます。

 犯人の桧川 大志は、翌日地元の鶴屋ホテルで食事を取ったあと警察に出頭します。しかし、桧川は死刑になりたかったから惨殺事件を起こしただけと言って詳細を語ろうとしません。

 業を煮やした高塚会長が被害者遺族で集まって、あの晩なにがあったのかを検証する会を開くことを提案します。刺殺された鷲尾 英輔と春那は、夫婦でした。春那にも被害者遺族としてその検証会への主席の案内がきます。

 春那の職業は看護師で、先輩看護師に金森 登紀子という人に検証会のことを相談します。検証会には、同行者もつれて行っていいとのことも含めて話します。すると、登紀子からそういうことなら、うってつけの人がいるということで、加賀恭一郎を紹介されます。

 現在加賀は休暇中で時間を持て余しており、検証会に参加してくれるとのことです。

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