バイポーラトランジスタ

Engineering

 この記事は、「 高校数学でわかる半導体の原理 電子の動きを知って理解しよう 竹内 淳 著 講談社」を参考にさせて頂いています。

MOSFETについては、こちら(MOSトランジスタ)の記事で解説しています。

トランジスタの種類

 トランジスタにはのいくつかの種類があります。この記事では、バイポーラトランジスタを解説しようと思います。

バイポーラトランジスタ

 バイポーラトランジスタは接合型トランジスタと呼ぶこともあります。バイポーラとは双極子という意味でプラスとマイナスの2つの電荷が動作に関わっていることを意味します。

バイポーラトランジスタにはNPN型とPNP型がありますが、その2つの構造を簡単に示します。

NPN型とPNP型のトランジスタの回路記号を下記に示します。矢印のあるのがエミッタです。矢印は電流の向きを表しています(電子の流れとは逆きであことに注意して下さい)。

まず一番基本となるNPNトランジスタによるエミッタ設置型回路を下記に示します。


次にPNPトランジスタによるエミッタ設置型回路を下記に示します。

バイポーラトランジスタの動作原理

NPN型バイポーラトランジスタの動作原理:

①Off状態:
 電源スイッチは、全て開いていてデバイスがOff状態です。

②ベース回路On状態:
 ベース回路は閉じていて、エミッタとベースと電源は、順方向電圧でエミッタとベース間には、電流が流れています。ベースには、キャリアである電子が集まって来ています。

③コレクタ回路On状態:
 ベースとコレクタは、逆方向電圧状態なので本来であれば、ベース-コレクタ間に電流は流れません。しかし、②のベース回路0n状態で、ベースにはキャリアである電子が集まって来ています。

 このキャリア電子がベース回路電源よりも大きな電圧を接続されているコレクタ回路のためコレクタまで突き抜けて、逆方向電圧にも関わらず、コレクタ回路で大電流の電流が流れる回路を形成します。


PNP型バイポーラトランジスタの動作原理:

①Off状態:
 電源スイッチは、全て開いていてデバイスがOff状態です。

②ベース回路On状態:
 ベース回路は閉じていて、エミッタとベースと電源は、順方向電圧でエミッタとベース間には、電流が流れています。ベースには、キャリアであるホール(正孔)が集まって来ています。

③コレクタ回路On状態:
 ベースとコレクタは、逆方向電圧状態なので本来であれば、ベース-コレクタ間に電流は流れません。しかし、②のベース回路0n状態で、ベースにはキャリアであるホール(正孔)が集まって来ています。

 このキャリアホール(正孔)がベース回路電源よりも大きな電圧を接続されているコレクタ回路のためコレクタまで突き抜けて、逆方向電圧にも関わらず、コレクタ回路で大電流の電流が流れる回路を形成します。

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