自然対数の応用
微分方程式 dy/dx = ky で表される現象が数多くあります。その中でも、
dy/dx = -ky
のように微分方程式の中に自分自身の関数のマイナス倍した式で表される現象が数多くあります。これを減衰関数と言います。その解は、
y = e (-kx)となります。
放射性元素の崩壊と年代推定
自然界における指数関数的な変化の代表例は、放射性元素の崩壊です。
例えば、ウラン253U、炭素14C等の放射性同位元素*は、ある一定の確率で崩壊して別の元素に変わります。一例を挙げると、*:元素記号の左肩の数字は核子(陽子+中性子)の質量を表し、同じ元素でも核子数が異なるものを同位体といいます。同位体の中には安定に存在できないものが多くあり、それらを放射性同位体とよびます。
**:ベータ崩壊は、核内の中性子が陽子と電子に分かれる反応です。電子はβ線として放出されます。
時定数
電気の閉ループ回路でキャパシタンスやインダクタンスを含んだものは電圧の飽和などで時定数を持ちます。それを解説していこうと思います。
ここでは、CR直列回路を考えてみます。この場合は、CR時定数となり、コンデンサ(キャパシタ)て抵抗の値で決まる定数のことであり、これはC-R回路にステップ状に電圧を与えて、その電流変化から決まる定数のことです。
電流 I(t)が出たところで、I(t)の挙動についてグラフ化してみます。
をグラフに描くと、
今、時間 t = CRだったとすると、
となり、時定数が経過した時の電流の値は、初期値(スイッチOn時)に流れる電流の0.368倍になります。
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