対数の応用

Engineering

デシベル

デシベル(1)

デシベル(dB)とは、様々な分野で使われる「大きさの比率」を表す対数スケールです。定義式をまず示します。

I0 : 基準となるパワー 、I:比較対象のパワー
dB-20-10-5-30351020
パワー比0.010.11/30.512310100
電圧比0.10.31/√31/√21√2√3310

デシベル(2)

 デシベル(dB)という単位は、利得(gain)を表す単位です。

 利得には電力利得電圧利得があります。回路の入力電力をPin、出力電力をPoutとすると、電力利得GはPout / Pin となります。これをデシベルで表現すると、

となります。Gは正の値だけでなく負の値になることもあります。この場合は増幅ではなく信号の減衰を意味します。例えば、-3dBは出力が入力の

 さらに電力自体もデシベルで表示することがあります。P [mW]の電力は1mWの電力を基準にして 10 log 10 P[dBm]と表します。電圧自体がデシベル表示されているときは 0 dBmは0.775V に相当します。

デシベル値に対する誤解

騒音

・音の強さ

もともとデシベルは、ある 基準に対して何倍、というように相対的な大きさを表す単位です が、音量を表す際には人間が聞こえる最小音量とされる20 [µPa] (マイクロパスカル)の圧力を基準として、対象とする音圧が基準 に対してどれだけ大きいかを表します。

 このように音圧を表すデ シベルをdBSPL(Sound Pressure Level) といいます。音圧レベル dBSPLは、測定対象を[uPa]で表して、基準となる人間が聞こえる最小音量とされる20 [µPa]で割り、その割合を10を底とする常用対数に係数20を乗じたものです。

音圧レベル dBSPL =20 X log10 (10,000) = 20 × 4 = 80 [dB]

音の大きさを対数表記であるデシベルで表すと、何桁にも及ぶ 広範囲を簡潔に表現でき、人間の聴覚における音量の感覚とも近 くなります。


80dB     地下鉄の車内

70dB     デパートの中

60dB     普通の会話

50dB     静かな事務所

40dB     図書館の中


100dB    電車が通る時のガード下程度で、基準音圧の100,000倍である。

20dB     木の葉の触れ合う音程度。基準音圧の10倍である。

0dB     最小可聴音(やっと聞こえる音)

S/N比

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