今回レビューするのは、「そこが知りたい! 日本の警察組織のしくみ」古谷 謙一 著 朝日新聞出版 刊です。
これまでも度々ミステリーの記事を書いて来ておりますので(新宿鮫シリーズ、ガリレオ、加賀 恭一郎シリーズ等)お分かりかと思いますが、割と警察が登場する小説が好きです。
しかし、警察官の階級は巡査部長、警部補、警部などはおなじみですが、捜査本部などのひな壇に座る管理官や参事官などのどういうものなのかは知りません出た。
今後もミステリーを楽しむ上で、警察組織に詳しくなっていた方がいいだろうと思いこの本を読んでみました。
警察組織
警察の組織は、警察庁と(警視庁を含む)各都道府県警察本部からなります。これは、戦前の警察権力が強すぎたため、軍国主義に走ったためということで、GHQによる警察改革により各都道府県単位の独立した警察組織になったそうです。
しかし、幹部クラスは警察庁からの官僚警察官がついているので同じことのような気がしないでもないです。
また、上記の思想からすると、東京都警察本部があってもよさそうなものですが、そこは日本の首都の警察組織ということで、「東京都警察本部=警視庁」という名称になっているそうです。

そして、各警察本部の代表として警視庁の組織図を下記に示します。

警察官の階級

階級と役職の関係
よく映画やドラマを見ていると捜査会議の部屋でひな壇に座っている幹部警官がいます。その人たちは、「管理官」や「理事官」という風に、「警部」や「警部補」等とは別の呼び名で呼ばれています。階級とは別に役職があり、その関係は以下の表のようになっています。

生活安全部
生活安全部(課)と言えば、やはり「新宿鮫」シリーズの鮫島警部が新宿署で所属している部署です。割と最近再編された部署の様です。
というのも、「新宿鮫」シリーズが始まった当初、鮫島警部が所属していたのは、「防犯課」でした。その後しばらくして、現実の警察組織で防犯部(課)が生活安全部(課)になった聞いて、「新宿鮫」はどうなるんだろうと思っていたら、鮫島警部も「生活安全課」に変わっていました。
本書によると、生活安全部は、警視庁の場合、「保安部」と「防犯部」の2つが合併して創成されたものだそうです。保安部は少年犯罪や銃器・薬物犯罪を担当する部署で、防犯部は風俗関係を担当していたようです。
このうち銃器・薬物関連を組織犯罪対策部に移す形で、現在の体制になったそうです。「新宿鮫」等では、「生活安全部(課)」のことを「セイアン」と呼んでいるのが分かります。
本書では、生活安全部の警察官は「刑事」ではないそうです。


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