映画「イミテーション・ゲーム」のレビュー・感想

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(※内容について本文で一部言及しています。未視聴の方はご注意下さい。)

評価:☆☆☆☆

 2014年に公開されたアラン・チューリングの伝記映画です。主演はMCUのドクター・ストレンジ役で有名な、ベネディクト・カンバーバッチです。この記事を書くために、ベネディクト・カンバーバッチについて調べたところ、彼もチューリングと同じイギリス人だったのですね。本作品のヒロインはキーラ・ナイトレイですが、彼女もイギリス人なのですね。

 現代のコンピューターの原理を考えだしたのは、フォン・ノイマンだと言われていますが、イギリス人に言わせるとアラン・チューリングがコンピューターの原理を考えたということで論争になるらしいです。

 本作品は3つの時系列が平行して進行します。1つ目の時系列は第2次大戦後の1951年のイギリス、マンチェスターから始まります。ケンブリッジ大学のチューリング教授の家に泥棒が入ります。幸い、盗まれたものはないようでしたが、チューリング教授の非協力的な態度を不審に思ったマンチェスター警察のノック刑事は、チューリング教授について調べはじめます。

 ノック刑事が調査を開始すると、第2次大戦中に海軍の研究機関で働いていた事実までは分かりましたが、何の研究をしていたかまでは、詳細は全く分かりません。

 次に2つ目の、戻って1939年、イギリスとナチス・ドイツは戦争状態に突入します。イギリスは当初、劣勢を強いられます。その原因は、ドイツ製の暗号装置「エニグマ」にありました。すごく複雑な構造をした装置で、ローターが5個、プラグが10本で、その総組み合わせ数は159×10の18乗にのぼるそうです。しかも、ナチス軍は午前0時に暗号の設定を変更してしまうらしいのです。そして、最初の通信が午前6時からなので、暗号解読のための時間は18時間ということになります。

 アランは「エニグマ」解読チームに採用されブレッチリー・パークで働き始めますが、その傲慢な態度からチームから浮きまくってしまいます。アラン以外の他のチーム・メンバーは手作業でエニグマ暗号を解読しようと試みます。しかし、アランは暗号解読マシンを作って解読しようとして、そのマシンの設計に没頭します。

 ある時、そのマシンの製造パーツの調達をチーム・リーダーのヒューに却下されたので、暗号解読チームの責任者であるデニストン中佐に不満をぶつけます。文句があるなら、デニストンの上司のチャーチルに言えと言われ、本当にチャーチルに直訴し暗号解読チームのチーム・リーダーになります。

 チーム・リーダーになったアランは人員不足に困り、新メンバーを募集します。その募集方法がクロスワードパズルを新聞に掲載して10分以内に解けた人を2次選考しようというものでした。そのクロスワード・パズルを解いて2次選考に応募して来たのが、ジェーン・クラーク(キーラ・ナイトレイ)でした。

 無事に2次試験を突破したジェーンですが、ブレッチリー・パークには出勤してきません。事情を聞くと未婚の女性がブレッチリー・パークの表向きの仕事である無線機製造工場では働きにくいというのです。アランはジェーンの実家まで行ってジェーンの両親を説得します。その甲斐があって、ジェーンは無事ブレッチリー・パークに出勤してきます。

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