映画「最後まで行く」の感想・レビュー

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(※内容について本文で一部言及しています。未視聴の方はご注意下さい。)

評価:☆☆☆☆☆

岡田准一さん主演のサスペンススリラーです。

最近、別の映画を映画館で見たのですが、その時にトレイラーで紹介しされていました。そのトレイラーが面白そうだったので、ロードショー公開のタイミングで本編も見てきました。観客は20人弱といった感じでした。

監督は、藤井道人さんです。この監督の作品では、「新聞記者」や「余命10年」も見たことがあります。この映画はこれまでの作品とは雰囲気が違って、スピード感が溢れ先が読めずにグイグイ引き込まれていく感じでした。

映画の内容はというと、トレイラーから想像できるようにアウトローがかった刑事が交通死亡事故を起こし、その直前に偶然亡くなった母親の棺に交通死亡事故の死体を入れて火葬してしまおうとたくらみます。その一連の行動を得体の知れない誰かに見られていて脅迫されていくという作品です。

その後、割と早い段階で視点が切り替わって、真相が分かるという構成は新しい手法のように思います。基本的にはサスペンススリラーなのですが、ところどころで笑いを取るところがうまく作れらています。(この個所は、当初のレビューを書いた後に書いているのですが、いま広末さんは大変な境遇に合われていますね。もう少しスキャンダル報道が早ければこの作品もお蔵入りになっていたかもしれません。まあ、刑事事件を起こしたわけではないのでそれはないかなとも思います。)

この種の映画が初期設定は以外性があるが、映画中盤になってくると中だるみというか先の展開が読める作品多いのですが、これは最後まで飽きさせずに引っ張って行ってくれました。

トレイラーの中でもあった自動車の上に大きなスチール製の缶が落ちてきて車のルーフがつぶれるシーンがあるのですが、トレイラーの中では現実離れしている感があったのですが、映画の中では自然な流れになっており違和感は感じませんでした。むしろ、「そこまでやるか」感が出ていて、綾野剛さん演じる矢崎監察官の狂気がうまく表現されていたと思います。

映画のWebサイト内にも書かれていましたが、どうも原作は2014年に公開された韓国映画のようで、そのリメイクと感じなのでしょうか?オリジナルの映画も見たくなりました。オリジナル映画の邦題も「最後まで行く」らしいですので、今度見てみようと思います。その際には、この映画レビューでも取り上げてみたいと思います。

最後の方で墓地の隠し金庫の中に入るのですが(人が数人入れるぐらいの金庫です)、そこに1万円札が積み上げてあるシーンを見てうらやましくなりました。こういう現金が積みあがっているシーンというのを色んな映画で見ることが多いのですが、「どうやってお札の準備をするのかな?」といつも疑問に思ってしまいます。撮影用とは言え、あまりに本物そっくりに作ってしまうと偽札犯罪を疑われてしまうだろし、かといってすぐにバレる様なショボいお札を作ったら映画のクオリティが下がってしまうと思うのですが。誰がご存じの方がいらっしゃったらそのあたりの事情を教えてもらえると幸いです。

映画の最終章にあたる部分で黒幕が明らかになっていくのですが、後で思うと「そうだろうな」と思うのですが、映画を見ている時には気づかなかった伏線がうまく作用していたのだと思います。

最後のシーンは予想していたものと違って、明確な終わり方をしておらず観客の想像力に任せるという感じで余韻を感じさせました。

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