(※内容について本文で一部言及しています。未視聴の方はご注意下さい。)
評価:☆☆☆☆☆
本作品は、2025年に公開された作品です。監督は、豊島 圭介 監督、主演は大森 元貴さん(Mrs.GREEN APPLE)と菊池 風磨さん(timelesz)です。
原作は、結城真一郎さんの同名小説です。原作は、映画を観終わってから読みましたが、5本の短編小説からなっており、それぞれ独立した短編小説です。
原作小説は、2023年の本屋大賞にノミネートされましたが、惜しくも大賞は逃しました。この年の大賞受賞作は、凪良 ゆうさんの「汝、星のごとく」でした。
ただ、原作の小説には収録されていた、「パンドラ」だけは、映像化されていません。おそらく、映画の尺の問題で映像化されなかったと推測します。
しかし、映画はこれらの独立した物語を1本のストーリーに仕上げています。この辺りは、脚本を手掛けている杉原憲明さんの手腕が大きいのかなと思います。
映画について
冒頭で、十年前ほどのSNSの再生画像が出てきます。かつて、一世を風靡した伝説の動画配信サイト「ふるはうす☆デイズ」の画像です。「ふるはうす☆デイズ」は離島を舞台にした以下に記す、3人のこどもたちの田舎暮らしの動画でした。
・渡辺 珠穆朗瑪(チョモランマ)(愛称:チョモ)
・桑島 砂鉄(愛称:サテツ)
・安西 口紅(ルージュ)(愛称:ルー)
登録者数は、当時としては500万人を超え、異例の人気を博した動画配信チャンネルのようです。しかし、チャンネルは突如閉鎖され、その衝撃的な結末は世界中を驚かせ社会問題にまで発展したらしいです。
「ふるはうす☆デイズ」のサイトはある事件をきっかけに閉鎖されてしまったようです。
場面と時期は変わって、現代になります。世間では、「#真相をお話しします」という、視聴者参加型の暴露系の生配信Web番組が人気を博してします。
一人の青年が夜勤の警備員として、とあるビルに出勤してきます。その警備員は、桐山 貴之(菊池 風磨さん)といい、出勤してくるなり、パソコンで「#真相をお話しします」のサイトを見始めます。
その後、鈴木(大森 元貴さん)という人物が差し入れを持って警備室に現れます。この鈴木という人物は警備員ではないようです。そして、「#真相をお話しします」が始まり二人で見ます。
「#真相をお話しします」は、「ふるはうす☆デイズ」に出演していた桑島 砂鉄(岡山 天音さん)が大人になってから始めた生配信サイトです。画面上に映るのは、ヴァーチャル・アリーナで、視聴者が観客席に詰めかけています。
「#真相をお話しします」のルールですが、次のようになっています。
「とっておきの真相を持っている視聴者にスピーカーとなってその真相を披露してもらいます。創作は禁止です。真実かどうかの判断とスピーカーの選定はMCの桑島 砂鉄が独断で行います。スピーカーに選ばれても画面に映るのはアバターです。スピーカーの匿名性は守られます。語られた真相が面白いと思ったら投げ銭でスピーカーが儲かる仕組みになっています。」
そして、その日はリアルタイム視聴者登録が150万人を超えれば、「ふるはうす☆デイズ」が突如閉鎖された真相が明かされるということで、視聴者のテンションもMAXになっています。
最初のスピーカーに選ばれたのは、ハンドルネーム”カテキョ”さんこと、片瀬 洋介です。彼の話す真相は、「惨者面談」です。
惨者面談
それは、カテキョが大学生時代の話です。彼は家庭教師の営業のアルバイトをしていました。問い合わせのあった家庭に出向き、説明をし契約を取り付ける仕事です。
その日も営業に出向いたのですが、その地域では空き巣が頻発していました。家庭教師の対象は「矢野 悠」という小学生でした。
カテキョが矢野家を訪れると違和感だらけの家庭でした。家の前には、ゴミが散乱していて、カテキョが呼び鈴を押そうとすると、突然女性の叫び声が聞こえて来ました。
それでも、カテキョは呼び鈴を押して待っていると、その家の主婦(母親)らしき人物がドアホン越しに出てくれました。しかし、その人物は「家に来るのは初めてですか?」と妙な質問をしてきます。
「初めてです」とカテキョが答えると、ちょっと待ってて欲しいとお願いされます。20分ほど家の外で待っていると、ようやく中に入れてくれました。
ようやく、家の中に入れたかと思うと、玄関の三和土が濡れています。ここで、まず最初の違和感を感じます。そして、母親(桜井ユキ)と息子とカテキョの三者面談が始まります。
はじめに、子どもの名前を悠(ゆう)かと聞いても、明確な返事が返ってきません。面談を始めても、受け答えするのは、主に母親が答えるだけで、それもチグハグな回答しか返ってきません。
トイレを借りようとすると、今壊れているからと言って断られます。カテキョは最後に体験授業だけやってさっさと退散しようと思います。
算数の問題集を解かせてみると、簡単な問題なのに、「110」と書いて間違えます。間違いを指摘して書き直させてもやはり「110」と書き続けます。カテキョの手元には塾の個人成績表があるのですが、その受講生の氏名欄には「矢野 悠(やの はるか)」と書かれています。
カテキョはやっと理解しました。それは「110番してくれ」という意味だったのです。それで、母親のチグハグな対応にも合点がいきました。彼女は矢野 悠の本当の母親ではなかったのです。
カテキョは動揺して、お茶の入ったグラスを倒してしまいます。ティッシュで床やスリッパの裏側を拭き取ろうとしますが、スリッパの裏側には血糊がついていました。
耐えきれなくなったカテキョは部屋を飛び出します。すると、トイレの扉の隙間から血が流れ出ています。トイレの扉を開けると、そこからその家の本当の主婦の死体が出てきました。
カテキョは女を突き飛ばして夢中で逃げて、なんとか近所の交番に駆け込みました。そして、カテキョはその夜矢野 悠の父親(山中 崇さん)から真相を聞きました。
カテキョが会った女は、矢野 悠の母親ではなく、矢野家の隣に住む、桂田という女だということです。この事件は、「赤羽の主婦の事件」として結構有名な事件らしいです。
1月前に引っ越してきた桂田は矢野 悠の母親(秋元 才加さん)と度々トラブルを起こすようになったそうです。ゴミ出しで分別できていないとかいうことで、矢野 悠の母親は桂田を責めます。
ゴミ袋を開けて中のゴミ道路にぶちまけてを確かめたりします。カテキョが初めに矢野家を訪れた際に、道路にゴミが散乱していたのはその後、カテキョが矢野家を訪れたからでした。
二人は口論になりますが、子供がいない桂田に向かって、矢野 悠の母親は「子供がいないからっていって」と心無い言葉を投げつけます。その言葉に切れた桂田は矢野家の玄関で矢野 悠の母親ともみ合いになります。
その時、はずみで矢野 悠の母親は玄関で頭を打って死亡します。そして、その現場を矢野 悠に目撃されてしまいます。動転した、桂田は思わず悲鳴を上げてしまいます。カテキョが聞いた悲鳴はこの時の物でした。
結局、カテキョは真相を語り、300万円の投げ銭を得ました。
そして、次のスピーカーは、ハンドルネーム、ミーコ(福本 莉子)が当たりました。
ヤリモク(殺リモク)
ミーコは「剣持 晴斗」(伊藤 英明さん)(ハンドルネーム:ケント)の写真を出してきます。そのケントが起こした事件の真相を語り始めます。
ケントはパパ活にいそしむ中年男で、その日も若い女の子をお持ち帰りしようとしていました。そんなお持ち帰りもその日で7回目になるところでした。
結局、ミーコも真相を語り、300万円の投げ銭を得ました。そして、ミーコがこんなに真相をしっていたのはミーコが剣持 晴斗の娘である剣持 美幸だったという真相でした。
3人目は、ようやく桐山 貴之(ハンドルネーム:警備王)が当たりました。実は、警備王には300万円の借金があり、今夜投げ銭で300万円を手にしないと、人生詰んでしまうという切羽詰まった状態に置かれていました。

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