元日本マイクロソフト社長の成毛 眞さんの著書のBookレビューです。奥付は2021年1月21日となっているので、書かれたのは2020年のコロナ禍の最中なのでしょう。
題名からも分かるとおり、2040年の未来予測を書いた本です。未来予測本は予測した年になってどの程度当たっているかを判断するのが面白いと思うのですが、この本の内容が正しいかどうかが分かるのは、今から17年後なのでそのころこういう本を読んだことは忘れているような気がします。この本の中で「2030年ジャック・アタリの未来予測 不確実な世の中をサバイブせよ! ジャック・アタリ著」が紹介されています。2040年に当たり外れ判定を待つのは長すぎるので、この本を読んでみようかと思います。当たり、外れの判定が10年分短縮できます。
年金については、現状の仕組みではうまく行かないのは自明でしょう。以前、池上彰さんのテレビ番組を観ていたら、年金というのは長生きした時の保険だという風に説明されていました。長生きした結果、会社員なら定年を迎えてリタイアした時、収入がなくなってしまうと困るからその時の保険という意味です。
しかし、保険とは、「自動車保険」にしても「火災保険」にしても、加入者のほとんどは保険金はもらえないはずです。保険金は別の言い方をすると「当たってもうれしくない宝くじ」とも言われているそうです。普通に考えれば、万が一の際の金銭的な補償が「保険金」なのだから、「保険金」はもらわなければ、それに越したことはないのでしょう。
保険というのは、加入者のほとんどが保険金を受け取らず,ごく少数の不幸な人を救済するために保険金が支払われるというシステムです。またそうでなければ成り立たない仕組のシステムとも言えます。
国民皆年金保険が完成したのは、1961年です。その年代の人口動態を元にして、年金システムは設計されているそうです。その年代では、ほとんどの人が年金を受け取らずに亡くなっていたそうです。
しかしその後日本人の平均寿命が延びて、人口動態も大きく変化したので、年金システムを変更する必要が出てきたにもかかわらず、1961年の人口動態を基にした、年金システムを維持す続けた結果が結果が、高齢者の大半が年金受給対象者となったのです。
上記にも書きましたが、保険という仕組みは、その加入者の多くが保険金受給になってしまったら成立しなくなるシステムです。いまの年金は、「国民皆年金受給保険」になってしまっているのですからシステムが破綻するのは、自明でしょう。
日本の人口は2008年に1億2808万人がピークであるらしいです。おそらく、移民などで国民を増やさなかればこの人口に再びもどることはないでしょう。
いわゆる純ジャパにこだわる人もいらしゃるかと思います。しかしながら、いわゆる純ジャパの人口再興はもう無理なのではないかと思います。
103万円の壁について
2024年10月の総選挙の結果、国民民主党が躍進しました。そこで国民民主党の今回の選挙公約であった「手取りを増やす」=「103万円の壁の撤廃」ですが、何か方向がズレているんじゃないかという違和感を覚えています。
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