この記事は、「文系にもわかる一気読み!化学入門」平山 令明 著 エクスナレッジ刊を参考にさせて頂いています。
水を加えて分解し、 水を除いて結合する
3大栄養素 として知られる炭水化物、脂質そしてタンパク質はいずれも生命活動に必要な物質ですが、食物中にあるそのままの形では、ヒトの体 内では利用できません。
私達は、牛肉を食べた場合、人間用の タンパク質につくり変える必要があります。
タンパク質は普通100個以上のアミノ酸が連結してできていますが、簡単のために10個のアミノ酸からなるタンパク質を考えてみます。 ヒトのタンパク質でのアミノ酸の並び方がa)であり、対応する 牛のタンパク質のアミノ酸の並び方がb)であるとします。
a) A1-A2-A3-A4-A5-A6-A7-A8-A9-A10
b) A3-A9-A8-A4-A5-A6-A7-A1-A2-A10
A1からA10は異なるアミノ酸です。ヒトのタンパク質は異なる 20種類のアミノ酸からできています。同じアミノ酸が使われてい ても並び方が違うタンパク質の性質は違いますので、b)のタンパ ク質そのものをヒトは利用できません。 そこで、c)のように、まずはタンパク質をアミノ酸にまで、バラバラにする必要があります。

これが、肉を食べて「消化」するということです。 アミノ酸のつながり(-)をバラバラにするということは、アミノ 酸の間の化学的なつながりを分解するということです。2つのアミ ノ酸 (A1-A2)のつながりを分解する様子をd)に示します。

つながっていたA1とA2のアミノ酸が分解されて、A1とA2の単 独のアミノ酸に変化します。単独のアミノ酸をA1°およびA2°と表しています。矢印は物質の変化を示します。 この場合、左辺の物質が右辺の物質に変化することを意味します。
A1-A2という物質はA1°とA2°からできていますが、A1°やA2°とは 異なる物質です。このように「物質が変化する」ことを化学反応と 言います。
主な結合の結合距離と結合エネルギー
| 結合距離(pm) | 結合エネルギー(kJ/mol) | 結合距離(pm) | 結合エネルギー(kJ/mol) | ||
| H – H | 74 | 436 | C = C | 134 | 620 |
| H – C | 110 | 414 | C = N | 127 | 615 |
| H -N | 98 | 393 | C = O | 121 | 745 |
| H – O | 94 | 460 | |||
| H – S | 132 | 368 | C ・O | 120 | 812 |
| H – Cl | 127 | 427 | C N | 115 | 891 |
| C – C | 154 | 346 | |||
| C – N | 147 | 276 | F – F | 141 | 154 |
| C – O | 143 | 351 | |||
| C – P | 184 | 263 | |||
| C – S | 181 | 255 | |||
| C -Cl | 176 | 338 |

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