ここからは、テレビ放送の観想を書いていきます。
第1回 桜屋敷の住人 23/7/13
記念すべき第1回放送です。主要な登場人物たちが登場します。名前や職業や主人公との関係性が分かる紹介される方法で出てくる場合もありますし、顔見世だけで名前や主人公との関係性も不明な人もいます。これは、小説で言えば冒頭の「主な登場人物」紹介ページに該当するでしょうか?テレビドラマの演出の都合上、最初にキャラの顔出しぐらいはする必要があるのかも知れません。
ドラム中で民家が火事で燃えるシーンがありました。さすがにドラマで家まで燃やすことはやっていないと思うのですが、このシーンはCGでしょうか?かなりリアルに燃えているように見えました。CGがテレビドラマに使えるようになってドラマ演出の方法も自由度あがったと思います。
山根浩喜がお寺で座禅を組んでいて背後から警策で肩を叩かれるシーンがありました。背後から警策で叩くのは曹洞宗のはずですが、曹洞宗なら壁に向かって座禅を組ぬはずなので、そのあたりに違和感を感じました。また、臨済宗や日本黄檗宗なら壁を背にして座禅を組んで、前面から警策で叩くと思われます。
近所の居酒屋の△で太郎は消防団への入団を勧誘されますが、「団」というものに縁が無いということで、一度は消防団への入団を断ります。しかしその後で、太郎の遠縁の波川志津雄の自宅が火事になります。太郎は消防団員ではありませんが、成り行き上消化活動を手伝います。その際、消防団の大切さを実感して消防団への入団を決めます。
波川志津雄の自宅の火事について、ハヤブサ地区での連続放火事件が疑われます。その犯人として山原浩喜が疑われます。しかし、その山原浩喜が行方不明となり、消防団が捜索に駆り出されます。その山原浩喜の水死体が渓流から発見されたところで第一話は終了となります。
第2回 町の噂 23/7/20
ハヤブサ消防団は消防大会に向けて熱心に練習していますが、なかなかその成果が表れず手際が悪いままです。消防大会の練習後に居酒屋 三角で先日亡くなった山原浩喜が最近頻発している不審火の放火犯だったと噂になっており、太郎はその噂に違和感を覚えます。太郎が家に帰ると郵便受けに一輪の花が入っています。
後日、ハヤブサの役場の森野さんの誘いでサンカクを訪れると、ハヤブサ地区の観光振興のため役場でWeb配信のドラマを制作する話を持ち掛けられます。会議の席には、太郎が気になっていた立木 彩も同席しており、引き受けざるを得ない空気になります。
翌日、太陽光発電の営業マンの真鍋という男が太郎を訪ねてきて太郎が相続して所有している土地を買い上げて太陽光パネルを施設しる話を持ち掛けます。この真鍋という人物かなり怪しげな感じです。
いよいよ消防大会が始まりますが、ハヤブサ分団は気合が入りすぎたのが裏目に出て、来賓にきたテントに居並ぶお偉いさんに向かって放水するという大失態を演じてしまいます。
賢作(生瀬勝久)と郁夫(橋本じゅん)の不仲の理由が高校自体の彼女の取り合いに起因することが判明します。しかし、高校時代の回想シーンを生瀬さんと橋本さん本人に演じさせるのはどうかと思いますが。
今回のクライマックスはそのソーラーパネルの営業マンの真鍋と対決です。山原浩喜が連続不審火の放火犯だと噂を広めていたのは真鍋だと判明し、その事実を突きつけますが、真鍋はしらばっくれます。
最後のシーンで太郎が郵便受けに入っていた花をスマホで写真に撮って検索するとその花はシャクナゲと分かります。その花言葉は「警戒」「危険」ということも分かり、誰かが太郎に警告しているようです。立木 彩のアパートの前に不気味に立つ真鍋が写ったことで思わせぶりにシーンが写ります。ここまでで、今回は終了です。
第3回 山の怪異 23/08/03
先週は世界水泳の中継があったので、「ハヤブサ消防団」は一週飛んで今週が第3回目です。
彩と町役場の森野から持ち掛けられたハヤブサ地区のPRドラマ制作の脚本づくりは順調に進んでおり、彩とサンカクで脚本の打ち合わせとします。そこへ彩に役場から電話がかかってきてドラマ制作が町長の反対にあって頓挫したことを伝えられます。しかし、彩は太郎にそのことを告げずに自分がドラマの監督になったと嘘をつきます。
太郎は自宅を整理していたところ、古い写真を見つけます。その中に若くてきれいな女性が写っている写真を見つけます。その女性が第2回で出てきたシャクナゲの花を持ってたたずんでいる風景が写っています。この写真のフォーマットがスクエアフォーマットなので、この写真だけブローニーフィルムが撮影されことになるのでしょうか?
その後、編集者の中山田(山本 耕史)が太郎の陣中見舞いでハヤブサを訪れます。渓流釣りに出かけようとする中山田に対して、数年前に山で飛び降り自殺した女性の幽霊が夜になると出ると消防団から警告されます。案の定、渓流釣りに出かけた太郎と中山田は山の中で道に迷い、不審な老婆を目撃します。その老婆はすぐに姿を消して正体は分からず終いになってしまうのですが、太郎と中山田は勘助と山原賢作に遭難を逃れます。その山道でルミナスソーラーの真鍋が4人を怪しく見つめているシーンがさしはさまれます。
その後、勘介のおばあさんが写真の女性に見覚えがあるとのことで太郎の家まで来てくれます。そのおばあさんによると山原凛子さんではないかとのこと。ある人物の愛人だったのが幼い娘を残して山で投身自殺して、幽霊になって現世に未練を残しているという話です。その幼い娘が山原展子の成長した人物ではないかと話も出ますがはっきりとはしません。その時、またハヤブサで火事が発生したとの連絡が太郎と勘介のもとに入ります。現場は山原賢作の自宅です。懸命の消火・救助活動の結果、賢作の命は無事でしてたが、不審人物が賢作が設置した防犯カメラに写りこんでいることが分かります。その不審人物は消防団の一員であることに追わせて第3回は終わります。
第4回 恋の蛍 23/08/10
子供たちが楽しく遊んでいるPRビデオからスタートします。後で分かりますが、アビゲイル騎士団のPRビデオのようです。監督は立木 彩がやっているようです。そのシーンは夢で夢から覚めた彩は太郎の家の布団の中で起きました。太郎はその時Webミーティングの最中でした。
その後、太郎は瑞明寺で亡き父の法要を行います。その時、お寺へ多額の寄進した檀家が不審火の被害者であることに気づきます。編集者の中山田との電話で町おこしWebドラマの企画が中止になったことを知り、同時に彩がそれを太郎に隠していたこともわかります。
八百万町ではWebドラマに代わって、ツチノコアドベンチャーというツチノコ探しイベントが開催されます。そこで町長と懇意にしているルミナスソーラーの営業マン真鍋を見て太郎はハヤブサ以外の者が土地を歩きまわっても怪しまれまい存在として注目します。また隋明時に高額の寄進をした家と放火にの被害にあった家との関連性を探ろうとします。
つちのこアドベンチャーは、中途半端な結果におわりますが、その場で彩はハヤブサの町おこしドラマの再考を町長に求めます。それを見ていたハヤブサ消防団は町おこしドラマの復活に向けてうごきだします。賢作の親戚が町長の秘書をやっており、そこから町長の不正の話を入手します。つちのこアドベンチャーの助成金が町長の交際費に回れていたの話を入手します。また、町長が公用車で女性と会っていた事実をつかみます。これをネタに町長にハヤブサ町おこしのドラマの再考を迫り、見事企画の復活にこぎつけます。町おこしドラマの復活を祝ってサンカクで祝杯をあげた後、太郎と彩は蛍の見に川辺に降り立ちますが、突然の雨に降られて二人は太郎の家に立ち寄ります。
そのまま雨が止まずに彩は太郎の家に泊まります。その夜に編集者の中山田から彩の過去の事情が分かったから話したいとメールが届きますが、リモートでの会話は翌朝になります。その朝のリモート会議が冒頭の会議につながっていきます。そこで明らかになるのは、彩は東京アーツムービーという映像制作会社が務めていたのですが、そこを辞めて、「アビゲイル騎士団」という信仰宗教に入信したという事実でした。
第5回 ある女の運命 23/08/17
今回の話はタイトルの通り、立木彩の過去が明菜らになります。彩は大学卒業後「東京アーツムービー」という映像制作会社の就職します。そこで、ADの仕事をしながらドラマの脚本を書いていきます。彩の過去の出来事を振り返りながら、現在のハヤブサでの町おこしドラマの撮影状況などが差しはさまれる構成になっています。
彩は自宅のパソコンでWebドラマの編集をします。今、音楽関係の編集などもPro Toolと言われるPCベースでできるらしいですが、映像関係の編集も自宅のPCレベルでできてしまうのですね。
彩が一人で書き上げた脚本は「ループ ~きのうの明日~」のというタイトルで、スタッフからの受けもよく、テレビ局でドラマとして採用されそうな感じになります。しかし、最終段階で新人の彩が書いた脚本では訴求力が無いということで、東京アーツムービーの社長であり、看板脚本家である浅野ヤスノリ名義での公表を余儀なくされます。
太郎は彩が元アビゲイル騎士団信者だったことを隠して消防団員に、どのように接したらいいかを相談します。その結論はまずは当人とよく話し合ってみるべきだという結論になります。
そしていよいよ、太郎は彩と二人になった際に彩がアビゲイル騎士団に入信していた事情を質します。東京アーツムービーでゴーストライターを強要された結果、彩の心は壊れてしまい、彩は高校時代の友人に相談します。ちなみその高校時代の友人役は金沢美穂さんが演じています。その友人は知り合いに弁護士がいるからその人に相談してみようということになります。その弁護士はアビゲイル騎士団の顧問弁護士でした。新興宗教に関わりたくないと、最初は抵抗を持つ彩ですが、教団の人々に会ってみるとそのフレンドリーさに彩はアビゲイル騎士団に惹かれていきます。東京アーツムービーとの争いもアビゲイル騎士団の顧問弁護士のおかげで解決します。彩はアビゲイル騎士団の広報担当者という立場も得て深くかかわっていきますが、その中で殺人事件が起こります。それを契機に彩はアビゲイル騎士団を離れます。
最後に太郎と彩が和解したかのように抱き合っているシーンで終わっていますが、その時の彩の目がカメラ目線で何か意味深な印象を与えます。
原作では、ここまで彩の過去には触れていなったので、ドラマオリジナルの内容になっているんだと思います。
第6回 放火犯の正体 23/08/24
前回和解した太郎と彩は付き合いはじめ、太郎は編集者の中山田にその旨を伝えます。ドラマを見ていて気付いたのですが、太郎が載っている車はスズキのハリアーだと思うのですが、ハリアーやスズキのエンブレムが外れされて架空のメーカーのエンブレムになっていますね。スポンサーの関係もあるのかも知れませんが、少し意外な感じもしました。
ルミナスソーラーと放火の疑惑を消防隊の仲間に打ち明けてた結果、消防隊全員で土地の売買状況を確認することになります。ルミナスソーラーの実態を調べることを中山田に頼んでいた太郎はWeb会議システムで中山田から報告を受けます。その時、太郎の自宅を警告の意味からか、家庭菜園が放火されます。太郎は放火犯の調査という軽率な行動を彩に叱責されてしまいます。
消防団の聞き込み結果から、放火犯はまだルミナスソーラーに土地を売っていなくて、隋明寺に多額の寄進をしている檀家を狙っているものと推測します。該当するのが、村西さんという家でその家が放火されないか消防団で張り込むことにします。張り込んでいると真鍋がやってきて、村西家に入っていきます。放火の現行犯だと思い村西家に踏み込む消防団ですが、その場に警察が不審者(消防団)通報があったといういことでやってきます。真鍋は村西さんにウサギの餌やりを頼まれたのだと、家宅侵入を否定します。
警察に教えてもらった情報では、放火のあった日時にルミナスソーラーの真鍋にはアリバイがあったそうです。この張り込みは失敗に終わったのですが、騒動の最後に衝撃的な事実が分かります。真鍋が太郎の新刊のタイトルを知っていたのです。
太郎の雑誌連載中の作品のタイトルは「都会で鳴く郭公」だったのが、単行本として発売される際には「郭公は都会で笑う」という事実を真鍋が知っていたのです。それを知っているのは消防団員だけのはずなので、消防団の仲間にルミナスソーラーと通じているものがいることになります。
そのことを相談するために、東京から編集者の中山田が来て、隋明寺で座禅を組むシーンがあるのですが、足の組み方が結跏趺坐になっておらず、ただの胡坐だったのが気になりました。そこで、隋明寺の住職、太郎、中山田、彩で消防団の誰がルミナスソーラーとつながっているのかを捜査する相談をします。そこで太郎は隋明時の住職に太郎の家が放火された時の消防団の団員のアリバイを調べてもらいます。
その後、町おこしドラマのクランクアップをサンカクで打ち上げを行います。そこに隋明寺の住職が合流します。そして太郎にだけわかるように目配せします。つまり、放火犯の目星がついたということです。
さんかくでの飲み会終了後、太郎と彩は二人で帰ります。その道すがら、彩から来月、皆既日食があることを知らされます。太郎は一緒に見ようと応じますが、実はこれが後々の伏線となってきます。という訳では、次回へ続きます。
第7回 最後の晩餐 23/08/31
今回は作家・三馬太郎のサイン会のシーンから始まります。新刊の「郭公は都会で笑う」の発売を記念して東京でサイン会が開かれ、ハヤブサ消防団の団員も東京見物を兼ねて太郎のサイン会に訪れます。そのサイン会の会場にアブゲイル騎士団の杉森弁護士もやって来て、太郎に宣戦布告の様な言葉を残して去っていきます。
サイン会の後、太郎と消防団のみんなは東京見物をします。そのころハヤブサではたくさんの観光客が押し寄せてきます。太郎と彩の町おこしドラマの影響かと思ったのですが、まだ町おこしドラマは配信されていません。消防団のみんなは高級レストランで食事を楽しみます。
そのレストランの食事の場で太郎は放火犯の正体の推理を話し始めます。太郎の自宅が放火に合った際に犯人は軽トラに乗って逃走します。その時に聞いた、エンジンの始動音が咳き込むような独特な音だったのを頼りに消防団員の軽トラの音を確かめます。さらに太郎の放火現場近くでベンジンの空きピンを見つけます。サンカクでのクランクアップの飲み会の際に隋明時の住職がベンジンを常時持ち歩いている人を特定します。さらに、太郎の家の放火騒ぎの際にアリバイが確認できなかった人を住職が特定してくれました。それらに該当する人が放火犯です。
放火犯は徳田省吾(岡部たかしさん)でした。原作では、消防団員が実際の放火犯だったという構成にはなっていなかったので、これはドラマオリジナルの構成だと思います。さらに山原浩喜さんの殺害にも加担していたことが明らかなになります。
レストランで放火犯であることを明らかにされ詰め寄られる省吾はハヤブサに帰ったらすべて話すを約束します。この時点で「死亡フラグが立った」と思いました。レストランを一人で去っていく後の追うように二人の男女がレストランを出て、ルミナスソーラーの真鍋に耳打ちします。案の定、次の日、省吾さんは、川のなかで死体で発見されます。
ハヤブサに帰った消防団員のみんなは異様な光景を目にします。明らかに人が増えているのです。それらの人々は、紫のリボンを結んでおり、アビゲイル騎士団の団員だったのです。ハヤブサがアビゲイル騎士団に乗っ取られようとしているのです。
最後に省吾さんが時間指定でネットに動画をアップしていたのが分かります。その動画によると省吾さんは太郎の父親が写真で残した謎の美女の正体を知っているようです。そしてハヤブサが再び盛り上がることを予言して動画は終わります。
第8回 聖母の帰還 23/09/06
ハヤブサに帰った太郎は急ぎ彩のアパートに向かいます。しかし、そこにいたのはアビゲイル騎士団の弁護士の杉森でした。そこに彩と真鍋が合流してきます。アビゲイル騎士団は解散して、今は聖母アビゲイル教団という新興宗教として活動しており、彩もその一員だということが分かります。
場面はアビゲイル騎士団の信者殺害事件の回想に切り替わります。その殺害された信者の中には、彩の高校時代の親友の滝川 明日香(金沢美穂)も含まれていました。杉森は信者殺害事件を教祖ら幹部の暴走として責任を押し付け、自分はアビゲイル騎士団の再興計画を語ります。そのため、彩にハヤブサへの移住を要請します。「なぜ、ハヤブサでなければならないのか?」と問う彩に杉森はハヤブサでなければならないとしか答えません。この意味は、後に明かされます。
ハヤブサの危機ということで、編集者の中山田もハヤブサに駆け付けます。太郎と中山田の二人が太郎の家につくと、ドラマ冒頭から度々出てきた白髪の老女が太郎の家に侵入してきます。太郎の父親が撮影した謎の美女の写真を持って何か言っているようですが、太郎たちには聞き取れません。その後、アビゲイルの信者達に保護されて教団へ帰っていきます。
勘介たちは警察にアビゲイル騎士団を追い払ってもらうように署長に掛け合いますが、犯罪を犯していない限りは追い払えないと取り合ってもらえません。町長にも頼みに行きますが、こちらま乗り気ではないところを、なんとか脅迫まがいの手を使って町長会見までもっていきます。
白髪の老女は、映子さんと呼ばれ、アビゲイル騎士団で生活していました。彩は太郎の自宅を訪ね、二人は話し合いますが、お互いに理解することは難しく平行線に終わってしまいます。彩が太郎に近づいたのは、太郎の家で聖母アビゲイルの写真を見たことが明らかになります。あの謎の美女の写真です。第5回の最後のシーンで彩が目を見開いて何かを凝視するような映像があったのですが、このシーンだったことが伏線として回収されます。
聖母アビゲイルが山原展子であったことが明らかになり、その山原展子が生まれた土地がハヤブサだったことが明らかになります。アビゲイル騎士団がハヤブサ地区にこだわった理由は、聖母アビゲイル生誕の地だったからなのです。
その後、ドラマのシーンとしては太郎と彩の回想シーンが順番に再現されます。彩は前教祖の江西道春から聖母アビゲイルの写真を見ることを許され、特別な存在とみなされます。そして、アビゲイル騎士団の信者殺害事件の後に、彩が聖母アビゲイルの後継者として指名されるのです。
太郎は山原展子の消息を確かめようと、中山田とともにハヤブサ地区で聞き込みに奔走します。しかし、山原展子さんがハヤブサ地区に戻ってきたのは、数十年前のことらしいので、消息の確認は難航を極めます。
そのころ、さんかくに杉森を筆頭にアビゲイル騎士団の一団が訪れます。たまたま居合わせたハヤブサ消防団との対話も決裂に終わります。時を同じくして、八百万町長の記者会見が始まりますが、当初アビゲイル騎士団の移住を批判するはずだった会見は、移住歓迎の真反対の会見になります。どうやら町長の不倫相手がアビゲイル騎士団の信者だったらしくて、公金から支払われた金銭がアビゲイル騎士団への献金になっており、それを脅迫のネタにされてそのような会見を開いたようです。
太郎と中山田の必死の捜索の結果、山原展子が幼少期に江西タダオという人に引き取られたことが分かります。ただ引き取られた家では、虐待に近い行為が行われていたらしいです。唯一の救いは、優しい兄がいたことでした。その名前は、江西佑空といいました。ハヤブサの隋明寺の住職が山原展子の兄だったのです。
そのころ、アビゲイル騎士団の信者一団はそろって隋明寺を訪れます。その訪問を江西住職は「ハヤブサへようこそ」と受け入れます。どういうことか、と思っていると今週は終了して、次回の最終回へつながります。
最終話 理想の世界(ユートピア) 23/09/13
太郎達ハヤブサ分団は、隋明寺の住職がアビゲイル騎士団の一行に「ハヤブサへようこそ」と受け入れるような発言をしたことを質します。それに対し住職は、妹の展子に対する贖罪意識から出た言葉だと弁明します。ただし、アビゲイル騎士団が連続放火や山原浩喜の殺害に関わっていたことは知らなかったと説明します。
さんかくでハヤブサ分団が話していると、近々アビゲイル騎士団が集会を開くという情報が入ります。そこで新たな聖母が降臨するというのです。聖母というのは、明らかに彩のことです。その日は、二日後の皆既日食の日だということが分かってきます。第6回の最後に皆既日食が近々起こると彩が仄めかした伏線がここで回収されます。
その後、アビゲイル騎士団の代表杉森とさんかくで話し合いますが、両者は打ち解けず物別れに終わります。そうしている間にも新・聖母降臨の儀式の準備はアビゲイル騎士団によって着々と進んで行きます。その儀式を阻止しようとハヤブサ分団が相談しているところへ警察署長が現れて制止します。やはり、警察もアビゲイル騎士団の動きには注意していたようです。その頃、英子は再び太郎の元を訪れて展子の境遇を話します。その話をもとに太郎は聖母アビゲイルの伝記シナリオを書き上げます。それを彩に読んでもらった新・聖母になることを翻意してもらうとします。
そのシナリオを読み形で展子の生涯が明らかになっていきます。母親に死なれた後、江西家に引き取られた展子は虐待を受けます。その時の江西家の兄だった佑空(のちの隋明寺の住職)が唯一の味方でしたがその後展子はさらに遠い親戚にもらわれていってしまいます。その親戚の家でも虐待を受けた展子は兄の佑空を頼って帰ってきますが、佑空は暴君だった父親に逆らえず展子を助けられませんでした。その後の展子の人生は悲惨で、病院への入退院を繰り返します。病院で展子の愛称が「アビー」となり、後のアビゲイル騎士団の創始者グループに祭り上げられアビゲイル騎士団の聖母となります。その後展子は亡くなりますが、遺骨はアビゲイル騎士団によって取り上げられます。隋明寺の住職へ近づいたアビゲイル騎士団は展子の遺骨をハヤブサでの協力を住職に迫り、住職は断り切れず、この交換条件を受け入れざるを得ませんでした。英子は自らアビゲイル騎士団へと入信しますが、そこではすでに展子は聖母に祭り上げられ、実権は杉森が握っていました。アビゲイル騎士団はその時カルト化しており、それに気づいた英子も軟禁されてしまいました。
その顛末を聞いても、彩を翻意されることはできず、彩は降臨の儀式に赴きます。防災無線でアビゲイル信者に新・聖母として呼びかける彩ですが、最後になって真実を語ります。ハヤブサで行った数々の放火や山原浩喜の殺害などがアビゲイル騎士団によるものであることが明らかになります。
全てを明らかにした後、彩は編集が完了した町おこしドラマを太郎と一緒に見ようと太郎の自宅を訪れます。しかし、そこに逆状した真鍋が散弾銃を持って太郎と彩を襲います。彩を真鍋の銃から守ろうとして、太郎が盾となり太郎は打たれてしまいます。そこにハヤブサ分団が現れて、真鍋は逮捕されます。太郎の意識は遠のいていきます。
数ヶ月後、太郎は回復し作家業に復帰し、また消防団員としても復帰していることが分かります。しかも出す著作がベストセラーになっています。展子の遺骨は江西住職の手に戻り、ハヤブサの地に散骨されます。
最後に中山田とのWebミーティングの際に、アビゲイル騎士団の残党が残っていて、新・聖母アビゲイルが新たな信者を勧誘しているシーンが映し出されました。この新・聖母は主題歌を担当しているちゃんみなさんなのかも知れません。
最後の場面で彩が拘置所に収監されていることが仄めかされたシーンが出てきます。
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