映画「君は放課後インソムニア」のレビュー・感想

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(※内容について本文で一部言及しています。未視聴の方はご注意下さい。)

評価:☆☆☆☆☆

森七菜さん主演の映画のレビューです。平日のレイトショーということもあって観客は私もいれて3人ほどでした。

「ビッグコミック・スピリッツ」に連載されていたマンガが原作の様ですね。アニメ化もされているようです。普段映画を観る際はあまり予備知識を持たずに見るようにしているので、見た後に「この映画良かったな」と思ったら、配給会社や製作会社のサイト確認して色々分かることが多いです。

ただ、原作が小説などの場合で、ロードショー公開までに十分時間があるようなら、原作小説を読みことはあります。

この映画の内容は爽やかなラブコメディでした。石川県が舞台になっているようです。縄文時代の遺跡を再現したような木製のストーンヘンジのような場所が映画に登場するのですが、あれも実在するのでしょう。一度行ってみたくなりました。

森さんは「ラストレター」にも出演されているのですが、「普通の女子高生だったらこういう風な言動をするだろうなあ」と思うような演技がスクリーンから伝わってきます。でも、これを演技でやって、演技と感じさせない、演技力ってきっとすごいのだ思います。
映画の設定では、伊咲には早矢という姉がいるのですが、この姉妹のやり取りがまたリアル感があって、「こういう年頃の姉妹ってこんな感じなんだろうな」と思わせられました。ちなみにこの姉妹の母親役を演じているのはMEGUMIさんでMEGUMIさんも女子高生の母親役を演じるころになったんだと思いました。
後述する田畑智子さんもそうですが、若手の女優さんがやがて、母親役がオフォーされるのは、本人にとっては葛藤があるのではないかと思うのですが、ご両人とも実生活でもお子さんをお持ちのようで、そのあたりのハードルは比較的に低かったのではないかと思います。

もう一人の主演で中見丸太役を演じている奥平大兼さんはこの映画で知りました。映画「ネメシス 黄金螺旋の謎」にも「姫川烝位」役で出演されていたんですね。この映画も見たのですが、出演されていることは気づきませんでした。中見君は眼鏡をかけているのですが姫川烝位は眼鏡をかけていなかったので分からなかったのかも知れません。

映画を観ていて疑問に思ったことが2つ程あります。一つは田畑智子さんの夭折した息子と思われる仏壇を伊咲(森七菜)が手を合わせるシーンがあるのですが、この少年との関係が明確に描かれていません。おそらく想像するに伊咲は幼少期から心臓の病気を抱えていたので小児科病棟に入院していたころの友達ではないかと思われます。

もう一つ分からないのが中見の家庭が父子家庭ということです。丸太が幼少期の時に丸太が寝ている間に母親が出て行ったようですが、それが丸太が不眠症になった原因の様です。そのあたりの事情があまり説明させていないようでした。

おそらく、この2つの説明も映画撮影時にはもう少し説明用の映像も撮影していたのでしょうか、上映時間の関係等の諸般の事象からカットされたのではないでしょうか?

この映画(原作マンガ)全編を通して、登場人物の名前が非常に変わっている点が気になりました。
中見丸太(なかみがんた)、曲伊咲(まがりいさき)、曲早矢(まがりはや)

一見、変わった名前のキャラクターが登場します。実際に存在する名前なのか、マンガが原作なのでそのテイストなのか不明で微妙です。でも、映画の本編でテロップをつけなかったのは良かったと思います。

伊咲の中のいい同級生として、ソフトボール部員の穴水 かなみ役で安斉星来さんが出演されています。真っ黒に日焼けしたスポーツ少女で「こんな子高校の時にいたな」と思わせる感じでした。今後注目ですね。

森七菜さんの現在を切り取ったいい映画だと思いまので、☆5つ付けされてもらおうと思います。

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