映画「ラスベガスをぶっつぶせ」のレビュー・感想

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(※内容について本文で一部言及しています。未視聴の方はご注意下さい。)

評価:☆☆☆☆☆

映画紹介

2008年に公開されたハリウッド映画のレビューです。映画館で鑑賞していたのですが、映画が始まってしばらくぐらいしてから数学の教授(ケビン・スペイシー)が例の「モンティ・ホール問題」を学生のベンに出します。私もほとんどの人と同じくそんなの何も変わらないと考えていたら、司会者がドアを変更しても良いと言われたら変更した場合、正解の自動車を引き当てる確率が2倍になると聞いて、どういうことか理解できずにしばらく考えていて映画に集中できませんでした。

カウンティングの具体的なやり方は映画の中では現在のカードの出方をキーワード化して仲間に教えるという方法を使うらしいのですが、断片的にしか映画の中では説明されていなく、詳細な説明はありませんでした。模倣される危険を考慮したのでしょうか。原作小説があるらしいのでその本に詳しく書かれているのかも知れません。

でも思うんですが、ブラックジャックにおけるカウンティングはイカサマではないし、何か計算器の様なものを持ち込むのでなければ合法な様な気がします。

この映画に限らず、カジノのシーンを扱った映画はたくさんあるのですが、見ているだけで自分がその場でかけているような気分になって高揚してきます。

原作「ラス・ヴェガスをブッつぶせ!」を読んで

原作の「ラス・ヴェガスをブッつぶせ! ベン・メズリック著 アスペクト」を読んでみて、少しカードカウンティグの原理が分かりました。

ブラック・ジャックのルールとしては、ディーラーが引いたカードの合計が「16」までの場合は強制的に次のカードを引かなければならないことになっています。基本的にゲーム単体で見るとプレイヤーが有利でディーラーが不利なゲームと言えるかも知れません。加えて、カードの表がさらされるので、他のクラップスやルーレットに比較すると予想しやすいという特性があるようです。ギャンブルでは普通寺銭を取るので、それでディーラー(カジノ)側が多少有利になるのではないでしょうか?

ブラック・ジャックでのカードカウンティングを簡単に説明すると、数字のカードが出た場合は「+」カウントして、絵札やA(エース)が出た場合は「ー」カウントをします。カジノでのブラック・ジャックはデッキ(52枚一組のトランプのカード)を4つか5つ使うようです。カジノで4デッキ使うとするとカード全部で208枚あることになります。絵札が偏って山の中にあった場合、山の前半(上側)に偏っていた場合、カウンティングじは「ー」(マイナス)になり、ここでは大きく賭けないほうがいいことを示します。山の後半(下側)に偏っていた場合、カウンティングは「+」(プラス)になり、ここでは大きく賭けた方がいいことを示します。

ブラック・ジャックでカウンティングが有効なのは、元々のブラック・ジャックというカードゲームがディーラ側に不利なルール設定になっており、カウンティングをすることによりプレイヤー側の有利さを増幅できているのではないでしょうか?

これはブラック・ジャックやギャンブル以外にも応用が利く手法だと思います。あるシステムが本来的にそれにかかわる一方に有利(不利)な仕組みを内包した場合、それを増幅するような手段を講じると巨万の富を得られるということですね。だたし、あまり露骨にやると反感を買うかもしれません。

すぐに思い出すのは、ライブドアの株式100割問題などがあります。株式分割自体は、違法ではなく、時々行われることです。例えば、株価が高くなり過ぎて個人投資家が普通に投資できる金額でなくなった場合株式分割することにより、単位株の値段が下がり個人投資家でも投資しやすくなります。ただし、株式分割による事務作業が発生するため一定期間株式売買ができなるなるそうです。そのため、見かけ上の浮動株が減って見えてしまうしまうため、市場での流通量が減ってしまい一時的に実勢価格よりも高値がついてしまうようです。

モンティ・ホール問題

1.あなたはクイズ番組で優勝して商品をもらう権利を手にしました。優勝賞品は新品の高級自動車です。しかし、その商品は3つのドアの内のどれか1つに後ろに隠れていて、その商品の入っているドアを宛なけば高級自動車は自動車はもらえません。外れのドアを選ぶとヤギが出てきます(別にヤギがもらえるわけではありません)。

2.あなたは高級自動車が後ろにあると思うドアを一枚選びます。司会者はどのドアの後ろに高級自動車があるのかを知っています。あなたがドアを選んだ後、外れのヤギが入っているドアを1枚開けます。これで、残っているドアは2枚であなたが高級自動車が当たっているかどうかは不明のままです。

3.ここで司会者が新たな提案をします。「この状態でドアを選択し直してもいいですよ。」と問いかけます。

4.あなたは「違うドアを選択してもいい」し、「同じドアを選択してもいい」のです。

この場合、「どちらの選択をしたほうがいいのか?」というのが、「モンティ・ホール問題」なのですが、正解は「違うドアを選択する」になります。通常の感覚では、どちらでも同じと答えるところだと思いますが、これがパラドックスの所以です。

この問題を検証するためのExcelアプリを作成して、モンティ・ホールシミレータとしてこのブログで公開していますの、気になる方は試してみて下さい。

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