映画「ルパン三世 カリオストロの城」のレビュー・感想

Movies/DVDs

(※内容について本文で一部言及しています。未視聴の方はご注意下さい。)

評価:☆☆☆☆☆ 

 宮﨑 駿 監督の不朽の名作です。公開されたのは、1979年です。今まで何回となく見たのですが、今回、レビューを書くにあたってもう一度映画を見直してみたのですが、何回見ても飽きさせず、今見ても古さを感じさせないのは、さすが宮﨑 駿 監督といえるでしょう。

 007 カジノロワイヤル007 カジノロワイヤルでも、言及していますが、最近では珍しくなったオープニングがあります。

 映画の冒頭シーンでルパンと次元のコンビか某国の国営カジノから現金を盗み出します。しかし、国営カジノから盗み出した現金が偽札(=ゴート札)であることをルパンは見抜きます。国営のカジノまで入りこんでいるゴート札の背後に巨悪の存在を感じたルパンは次の仕事のターゲットにゴート札の闇を暴くことを決めます。こうして、映画は始まって行きます。

ルパンと次元は変装してカリオストロ公国に潜入します。道中フィアット500のタイヤがパンクし次元がタイヤ交換している最中に花嫁衣裳姿のクラリスがシトロエン2CVに乗って現れます。後方からは明らかに悪漢と思われる男たちがクラリスを追っています。

 一旦はクラリスを助けることに成功したと思われたのですが、結局は悪漢達によってクラリスは拉致されてしまいます。クラリスは拉致される直前に、カリオストロ家に代々受け継がれてきた指輪をルパンに託していきます。その指輪を見た途端、ルパンは何かを思いだしたように、カリオストロ大公の旧屋敷にフィアット500を走らせます。ルパンとクラリスの間には、何かあるようですが、それは映画の後半で明らかになります。

 摂政であるカリオストロ伯爵の居城をよく見てみると、クラリスを拉致した悪漢達が乗っていたボートが停泊しています。どうやらクラリスを拉致したのはカリオストロ伯爵だということが明らかになります。

 カリオストロ公国の街で宿をとり、街中のレストランで食事をしながら、クラリスが残した指輪を観察していると明らかに怪しげな人物がルパンと自分を観察しています。その夜、ルパン達か泊っている宿に鉄仮面で武装した集団がルパン達を襲撃します。からくも武装集団の襲撃をかわしたルパン達ですがこれでカリオストロ伯爵がたただものではないことが明らかになります。

 ルパンと次元がカリオストロ大公の屋敷の廃墟を根城にして、カリオストロ城を偵察していると、ほどなくして五右衛門が合流してきます。時を同じくして、銭形警部がルパンを追ってやってきますが実はカリオストロ城を混乱させようとルパンがわざと銭形警部を呼び寄せたのでした。

 カリオストロ城はレーザー装置などで警備されているので侵入経路が限られています。そこでルパンはカリオストロ城の隣の湖から水を引いているローマ水道からカリオストロ城に侵入しようとします。予期しないトラブルからルパン一人で場内に忍び込むことに成功したのち、銭形警部に変装して銭形警部をカリオストロ城に地下に落としてしまいます。その後、先に忍び込んでいた峰 不二子からクラリスが城内で幽閉されている場所を聞き出しその塔へ忍び込みます。

 クラリスがカリオストロ城の塔に閉じ込められているシーンが描写されていますが、そのあたりの描写は「王と鳥」からインスパイアされているようです。

 クラリスと再会できたルパンは、お互い理解しあえたようですが、カリオストロ伯爵は全て見抜いていたようで、ルパンは暗殺集団に取り囲まれ地下に落とされてしまいます。しかし、地下へ落ちる途中で踏みとどまり、クラリスに渡した偽の指輪を通して彼女を励まします。それがカリオストロ伯爵の逆鱗に触れ、再度ルパンはカリオストロ城の地下へ落とされます。

 そこはゴート札の謎を解こうとカリオストロ城に忍び込んだ者たちの死体で埋め尽くされた凄惨な場所でした。カリオストロ城に忍び込んだ者の中には、旧日本軍の関係者もいたようです。ルパンは先に地下に落とされていた銭形警部と再会します。ルパンがクラリスの指輪を持っている限り、必ず伯爵の手の物が取り戻りに来るだろと踏んで、ルパンと銭形警部は一計を案じます。

 指輪を奪いに来た刺客の後を追って、ルパンと銭形警部は地下を脱出します。しかし、地下から脱出した先は、贋札工場でした。ここがルパンの最初の目的だったゴート札の心臓部、ブルボン王朝を破滅させ、ナポレオンの資金源となり、1929年には大恐慌の原因となった震源地だったのです。銭形警部も噂には聞いていたらしいのですが、まさか独立国家が犯罪に手を染めていたとは思っていなかったようです。

 銭形警部も警察官として見てしまったものは黙っておく訳にはいきません。カリオストロ城から脱出するまでは双方ともに休戦し、協力して脱出することで合意します。

 まず、ルパンと銭形警部は地下の贋札工場の紙幣を燃やして、カリオストロ城内を混乱させます。その混乱に乗じて伯爵のオートジャイロを奪いクラリスを救助しようとします。同じころ、不二子はルパンがカリオストロ城に潜入したら、混乱するのは必至と見て城から逃げようとし、クラリスの元へ別れの挨拶に来ます。

 不二子の手助けもあってクラリスを助け出せたと思ったところ、ルパンは伯爵に機関銃で撃たれてしまいます。ルパンを助けたければ、指輪をルパンから取り戻して伯爵の元へ渡せとクラリスに迫ります。瀕死のルパンから指輪を受け取り伯爵に渡すと、伯爵はルパンを亡き者にしようとします。必死に抵抗するクラリスですが、すんでのところでオートジャイロの操縦を代わった銭形警部の乱入のどさくさに紛れて、ルパン、銭形警部、不二子の3人はカリオストロ城を脱出します。

 瀕死の重傷をおったルパンは大公の廃屋で出会った庭師に匿われます。庭師がルパンを信用したのは、彼が連れていた犬(カール)がルパンのそばから離れなかったからでした。実はカールは昔クラリスが飼っていた犬だったのです。ルパンからクラリスの匂いを嗅ぎ取ったのかも知れません。

 カールを見たことで、ルパンは昔のクラリスとの出会いを話し始めます。まだルパンが若かったころ、カリオストロ城に忍び込んだことがあったらしいのです。今回と同じようにコテンパンにやられたそうです。何とか城外へ逃げ延びたものの、もう一歩も動けなかったらしいです。その時、水を飲ませてくれたのがクラリスだったのを、カーチェイスの時に見た指輪で思い出したらしいのです。

 一方、銭形警部の方は、偽札の製造がカリオストロ城の地下で行われていることをインターポール本部で報告しますが、各国の代表は偽物製造の発注元であるのか、捜査に及び腰です。結局、関係国の思惑に配慮する形で捜査は行われないことになります。

 その時、不二子から新聞記事を切りぬいた伝言メモが届きます。その記事によると、近々カリオストロ伯爵とクラリス姫の結婚式が執り行われるとのことです。

 各国の政治上の思惑で、偽札捜査から外され腐っていた銭形警部に不二子からカリオストロ伯爵の結婚式にルパンが襲撃するという情報が入ります。偽札捜査とは関係なく、ルパンが出没すれば問答無用で出動できるとそそのかします。

 クラリスと伯爵の結婚式を前にして、観光客が押し寄せています。結婚式を執り行うキリスト教の司教を乗せた車も渋滞に巻き込まれて動けません。そこへ現地の羊飼いに変装した次元が裏道を案内します。これが後々の伏線になります。

 ラストシーンの銭形警部の台詞は伝説になってますね。「奴はとんでもないモノを盗んでいきました。あなたの心です。」これで一気に銭形警部の高感度がアップしたのではないでしょうか?

コメント

タイトルとURLをコピーしました