(※内容について本文で一部言及しています。未視聴の方はご注意下さい。)
評価:☆☆☆☆☆
この作品についても、別の映画を見に行った際にトレイラーで紹介されていて、面白そうなので見てきました。観客も結構入っていて二十数人ぐらいが見ていたと思います。トレイラーを見た際には「チャイルド・プレイ」の様な子供向けの人形のホラーストーリーかと思っていたのですが、かなり現代風になっていました。正直ホラームービーは苦手なのですが、トレイラーが面白そうだったので鑑賞したのですが、正解で評価も☆5つとしました。最後は「ターミネーター」の様な既視感にとらわれました。
シネコンで鑑賞したのですが、映画の冒頭唐突にテレビCMが流れ出したので、スクリーンを間違えたのかと思ったら、映画の演出で主人公であるジュマという女性が務める玩具会社の新作玩具のCMでした。話しかけたたり食事を与えたりするとどんどん成長して行くという玩具です。本当にこんなおもちゃが発売されたら売れるだろうなと思うのですが、映画の設定ではCMなどのプロモーションにお金がかかって、目下のところ赤字らしいです。その赤字を埋め合わせようと廉価版の開発を急がされてジェマのグループに大きなプレッシャーがかかっているようです。
ジェマの姪っ子のケイディは両親とスキー旅行に行く途中で除雪車に轢かれて孤児になります。ジェマはケイディの保護者として引き取ることになりますが、最初はなかなかうまく行きません。そうこうしているうちに、ケイディとの会話の中でAIを搭載したアンドロイドの着想を得るという流れになっていきます。
その名前は、Model 3 Generative Android 略してM3GAN (ミーガン)と名付けられました。
ミーガンはAIを利用して急速に成長して行きます。ただここでは今はやりの生成AIは出てきません。おそらく映画製作時点ではまだ生成AIが一般的ではなかったからではないかと思います。映画の製作が終了してから生成AIが発表されて、規制が議論されるまで社会に影響が出始めたのだと思います。生成AIがすごいスピードで社会に浸透しているのが分かります。
ミーガンが開発者の予想を超えて暴走していきます。ジェマの隣の家に住んでいるいじわるな女性が飼っている犬や飼い主の女性が犠牲になっていきます。これが従来のオカルトテイストを含んだホラーとは違うところだと思います。多少、人が死んだりする場面はありますがそれほど残虐な描写ではありません。それもあって、レイティングもPG12と緩く設定されているのだと思います。
最新テクノロジーを応用して、それをサイコ・スリラーにしていくという観点では「透明人間」と似ているなあと思ってのですが、見た後で映画のWebサイトを確認すると製作人は同じなのですね。だから似たようなコンセプトなのかと納得しました。
ジェマが務めている会社から取締役がテスラの車が出ていくなど、最近のトレンドも抑えていると思います。
クライマックスではジェマが学生時代に作成していたというロボットをケイディが操作してミーガンを粉砕するという流れです。映画序盤に出てきたロボットですが、最後にミーガンから救出してくれる役割という伏線だったのですね。この辺りは、「エイリアン2」を彷彿とさせました。
最後にAmazon Echoの様なもの(映画内ではエリーと呼ばれていたようです)が反応する場面が意味深に描かれます。ミーガンのAIのコードがエリーに複製されたという伏線でしょうか?本作は好評らしく次回作の撮影も決定したらしいです。次回作ではその伏線が生かされるのかも知れません。
余談
ハリウッド映画やTVドラマを見ていて気づいたのは、アメリカの住宅には、結構平屋建てが多いということです。日本と違い土地が広いのもあるのかも知れませんが、日本ではちょっと考えられない贅沢な家ですね。
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