映画「時をかける少女」のレビュー・感想

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(※内容について本文で一部言及しています。未視聴の方はご注意下さい。)

評価:☆☆☆☆

細田守監督にアニメ作品で2006年に公開されたもので、夏の季節ということもあり、リバイバル上映されたものです。細田監督の作品は大体見ているのですが、本作「時をかける少女」だけは未視聴だったのでリバイバル上映を期に鑑賞してきました。

トレイラーなどで断片的に、単なる小説や大林宣彦監督の作品のリメイクではないだろうなとは想像していたのですが、主人公の紺野真琴は小説の芳山和子の姪という設定で、話自体はオリジナルなのですね。キャラクターデザインが「不思議の海のナディア」や「エヴァンゲリオン」で有名な貞本義行さんです。

公開が2006年ということもあり、まだ携帯はガラケーしかなく、スマホは影も形もない時代です。映画の中ではっきりしている日時は7/13(ナイスな日)で、このリバイバル上映を鑑賞した日は7/10なので季節的にはぴったり合いますね。

紺野真琴役の声優をされている仲里依紗さんは長崎県の出身らしいです。初代「時をかける少女」のヒロイン役をされていた原田知世さんも長崎県の出身というのはただの偶然でしょうか?

映画のところどころでゴールドベルク変奏曲が流れます。ゴールドベルク変奏曲というと「羊たちの沈黙」でメンフィスの裁判所からレクター博士が脱獄した際に彼が好んでかけていた曲の記憶があり、どうしても不気味なイメージとむすびついてしまいます。

芳山和子は紺野真琴の叔母として重要な役を担っているのですが、昔を懐かしむシーンで誰かを待ったままここまで来てしまったとほのめかすシーンがあります。このあたりの事情あるいは謎説きは原作小説家かオリジナル映画をみればわかるのだろうと思います。とりあえず、大林宣彦監督のオリジナル映画を見たくなってみました。

映画の終盤になってストーリーは以外な展開をします。千昭が真琴がタイムリープしていることを知っているのです。徐々に明らかになっていく謎ですが、千昭がどの時代から来たのかなどの重要な謎は明らかになりません。

このエンディングテーマを担当しているのは、山下達郎さんではなく奥 華子さんです。独特の歌声ですぐに分かりました(ちなみに現在、山下達郎さんはジャニー喜多川さんの問題で炎上していますね。この記事で取り上げる人は炎上する傾向にあるのですかね?)。

オープニングに映画のスタッフが写し出されるのですが、「製作総指揮 角川歴彦」と映った時はドキッとしました。見終わった後に思いました。「タイムリープして角川さんに伝えたい。東京オリンピックには手を出すな」と。

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