よく「社会や自然で見られる分布現象は、正規分布に相似している。だから、そういう現象の解析には、正規分布に当てはめて論じられる。」ということで、正規分布解析が論じられます。
今回の記事では、なぜ社会や自然で見られる現象が正規分布に相似しているのかを書いていこうと思います。
正規分布は、確率0.5の二項分布の極限状態
正規分布の正体は、以下のようになります。
正規分布は、確率0.5の二項分布の極限状態である。
正規分布は、ガウスが発見したということでガウス分布とも呼ばれていますが、その正体は、「確率0.5の二項分布」と言われています。
「確率0.5の二項分布って何」って思われた方もいるかと思いますが、簡単に言うと「コイン投げ」で、表が何枚出て、裏が何枚出るかの組み合わせをグラフ化したものです。
まずは、コインを2回投げて、結果がどうなるかを表にして考えてみましょう。

ただし、「順列」ではなく「組合せ」なので、(「表」→「裏」)と(「裏」→「表」)は同一と数えます。その場合、上記の表は、下のようになります。

そして、この結果をExcelの2項分布の関数を使って、さらにヒストグラムにすると、下図のようになります。

次に、コインを3回投げた場合を考えてみます。その場合の表は、以下のようになります。

そして、この結果をExcelの2項分布の関数を使って、さらにヒストグラムにすると、下図のようになります。

これ以降は、コインを投げる回数を「10回」「20回」「50回」と増やしていって、ヒストグラムを描いて行きます。

さらに、コイン50回投げのヒストグラムの頂点をつなげたグラフと正規分布曲線を並べて示すと二つのグラフが相似していることが分かると思います。

二項分布の例は、50回のコイン投げでしたが、最初に正規分布の定義を「正規分布は、確率0.5の二項分布の極限状態である。」としましたが、極限状態とはこの試行回数を無限回繰り返した結果をいいます。
以上のような論理から、「正規分布は、確率0.5の二項分布の極限状態である。」といえると思います。
これらのテーブルやグラフはExcelファイルとして上記にアップロードしてあるので、ダウンロードして確かめて下さい。
社会や自然で見られる分布現象が、正規分布に相似している理由
次に、「社会や自然で見られる分布現象が、正規分布に相似している理由」を説明していきたいと思います。
例として、大豆やエンドウ豆の数千個の重量を測り、ヒストグラム化するとします。その場合は、ヒストグラムが正規分布に相似した形になることが予想できます。

次に、この大豆の重量の決定要素を考えてみます。例として、「発芽した時点の水分量が何mgより多かったら重くなった」「発芽した時点の水分量が何mgより多かったら軽くなった」「発芽何日目の外気温が何℃よりも高かったら重くなった」「発芽何日目の外気温が何℃よりも高かったら軽くなった」なったと決定要素を仮想的に考えてみます。

この決定要素は、究極的に細かく想定していくと、「軽くなる」か「重くなる」かの確率は、0.5か非常に0.5に近くになります。
上記の例では、「発芽した時の水分量」と「発芽何日目かの外気温」だけを考えましたが、大豆の重さを決定する要素は、何十、何百、何千と考えられます。
そして仮想的に考えれば、こういう確率0.5の決定要素が何百層、何千層と積み重なって重量分布を形成することになります。つまり二項分布になります。
決定要素に対して、0.5の結果が何層も積み上がっていく様は、下図のようにコリントゲームを模擬するようにもとれます。

実際に豆の重量の分布を模擬しようと思うと、実際に一番上のピンにボ-ルを落として、ピン列に下側に落下してくるボ-ルを間仕切りした場所で保持し、その形が分布の形状になります。
この時、ピンにぶつかった結果、全て右側の赤の→をとる確率は非常に少なくなることは、経験上からも分かります。
また、ピンにぶつかった結果、全て左側の青の←をとる確率は非常に少なくなることも、経験上からも分かります。
その結果、一番あり得るのは、左右半々が一番あり得る結果になることは、経験上予想できます。

つまり、「社会や自然で見られる同じ条件で多数の試行が行われる結果の分布は、基本的には二項分布になり、その極限値は正規分布に相似する」ということになります。
この様子を動画にしたものが、秋山 仁 先生がYoutube動画にして公開してくれています。


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