小説「長恨歌 不夜城 完結編」のレビュー・書評

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(※内容について本文で一部言及しています。未読の方はご注意下さい。)

 今回の書評は「長恨歌 不夜城 完結編」馳 星周 著 角川書店です。初版が平成16年となっているので、西暦2004年の発売ですね。タイトルにある通り「不夜城」「鎮魂歌(レクイエム)不夜城2」に続く「不夜城」シリーズの完結編です。本書は前述した通り、2004年の初版なので、その頃購入して読んだと思います。本棚を見ていたら、目についたのですが、本書が目に入ったのですが、内容が思い出せなかったのでもう一度読んで見ました。

 小説のジャンルとしては、在日台湾人や在日中国人を登場人物にしたノワール小説ということになるかと思います。同じような在日中国人をテーマにしているということでは、最近の「新宿鮫」シリーズを彷彿とさせます。

 小説は、かつて新宿 歌舞伎町の在日台湾人社会の大物 楊偉民の話から始まります。楊偉民は、かつて面倒を見てやっていた日台ハーフの劉健一(高橋健一)に裏切られ、今は横浜で隠遁生活を送っています。しかし、台湾社会の地下銀行に隠した資金を使えば、もう一度裏社会を牛耳れる可能性にかけ、その地下銀行へのアクセスを保証する割符を持って捲土重来を狙います。しかし、劉 健一に差し向けられた徐鋭(シウルイ)によって殺害されてしまいます。

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